『ドラ番三十年』      

 (森 芳博・著/中日新聞本社)

(愛知県・4番コーチンホームラン)

「○○番」と言うのは常に特定の球団を担当し遠征等にも同行して取材をする記者の事である。本書はドラゴンズ担当記者(ドラ番)として30年を経た著者が「中日スポーツ」上で5ヵ月に渡って連載したエッセイをまとめた物である。

内容は「中日球場物語」「フォークボール」「あなた買います」「合宿物語」「西沢と坪内の友情」「マウンドの青春」等と、各テーマごとに書かれていて、それぞれ興味深いものである。

個人的には、頭部死球での死線を乗り越えた国枝利通や日本シリーズでの死球が豪快な打撃を奪った杉山悟、入団直後のキャンプでの死球がヘルメット着用義務付けのきっかけとなった土屋弘光等の1球がプロ生命を左右した死球にまつわる逸話「デッドボール」や、ニューカム、ドビーからギャレット、ジョーンズまで歴代の外国人選手について書かれた「青い目の助っ人」が面白かった。

ドラドンズファンで、過去の記録や裏話等に興味のある人にお薦めしたい一冊である。

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