3月27日 プレシーズンゲーム 西武−メッツ
(西武ドーム)

(東京都・むさし郷司)

川崎球場最終戦に行った翌日、その感傷にふけるヒマもなく西武ドームへ日米野球を観に行った。西武新宿駅から電車に乗り12時過ぎに西武球場前へ到着。車内は日米野球があるとは思えないくらい閑散としていた。

駅前の「am.pm」で昼食を買ってから西武ドームへ。球場前の広場には、MLBグッズ販売のテントが数多く出ていたのでとりあえずそれらを眺める。

すると外国人の少年(ちょっとデブ)が英語で売店の人に何か言っていたが、店員は英語を解さないようで、お互いに戸惑っていた。そこで私が通訳を買って出ようと思ったが、考えてみれば私は英語が出来ないので、黙ってその場から立ち去り球場へ入る。


球場前のMLBグッズ売場

席は前売りで買ったS指定三塁側7000円。初めての日米野球観戦のためちょっと奮発してみた。たぶん普段の公式戦では「シーズンシート」になる場所で、椅子にはクッションが敷かれていた。しかし前から8列目のためネットが少々邪魔だ。メジャーの球場ならネットが無くて見やすいのにと思い残念である。

グラウンドではメッツが打撃練習をしていた。バッティングピッチャーは誰だろうと双眼鏡を覗いてみたら、なんとバレンタイン監督ではないか。どうやらメジャーでは、監督やコーチがバッテイングピッチャーをやるのは珍しいことではないらしい。


打撃投手をするバレンタイン監督

また、グラウンドには多くの関係者がいたが、その中にパンチョ伊東氏を発見。あいかわらず不自然な髪型だった(笑)。

1時40分頃にスタメン発表。ピッチャーは西武・豊田、メッツ・ラッシュ。アナウンスは日本語のみである。そして1時50分すぎにオープニングセレモニーが始まった。

まずはメッツナインの紹介。バレンタイン監督を始めとして、スタメンの選手が打順の順番に登場し、三塁ファールライン上に並ぶ。続いて西武ナインも一塁ライン上に整列。

そして両国国歌斉唱。歌うは鰐淵由香率いる「ボイス・オブ・ジャパン」。ソウルフルなゴスペル風コーラスがなかなか感動的であった。


鰐淵由香率いるボイス・オブ・ジャパンによる国歌斉唱

そのあとメッツと西武の選手がキャップの交換。そして始球式。ピッチャーはタレントのナンチャンこと南原清隆。東尾監督の現役時代の背番号21を着けての登場である。打席にはメッツのトップバッター・リッキー・ヘンダーソンが立つ。

しかしナンチャンはヘンダーソンの左足にボールをぶつけてしまった。打席ではヘンダーソンが大の字になって倒れた。しかしこれはもちろんジョークで、ヘンダーソンは心配して駆け寄るナンチャンに笑顔で抱きついた。ちなみにメジャーでは始球式の時にバッターは立たないのでこのようなことはないのだが…。これで「世界の盗塁王」がケガでもしたらシャレになんないよ。


始球式(投手・ナンチャン、打者・ヘンダーソン)

セレモニーが長引いたために予定より遅れて2時9分にプルイボール。ちなみに観客は外野席はほぼ満員だが、内野席は1/3も入っていない。平日のデーゲームとはいえ日米野球としてはちょっと寂しい入りである(公式入場者数は15000人)。

さて試合は、3回表メッツがピアザのレフト前タイムリーヒットで1点先制。さらに4回表にはヘンダーソンのヒット、アルフォンゾの犠牲フライ、ピアザのヒットで3点を追加した。

メッツはなおも5回表に代打ナナリーのヒットで1点を追加。そして6回裏から5イニングを1安打に抑えたラッシュに代わってマホームズを投入。おととしまで横浜にいた投手である。実はこのマホームズ、去年はメッツで8勝無敗の成績を収めている。これは意外な事実。メッツはさらに7回表にも再びナナリーのヒットで1点追加した。

なお、「Take Me Out To The Ballgame」は、8回表の攻撃が始まる前に場内に流れた。でも観客の反応はイマイチ。これがマリンスタジアムだったら、もっと反応は良かったかもしれない。

8回表にもアルフォンゾの二塁打とモーラの二塁打でメッツは2点を追加。これで8−0となった。そして試合は9回裏へ。1死後メッツはcloserのベニデスを投入。そして2死後に鈴木健が右中間にソロホームランを打ち込んで、西武はなんとか完封負けを免れた。

ベニデスは続く垣内をあっさりセカンドゴロに打ち取りゲームセット。試合後にはピアザのヒーローインタビューが行われた。他にもアルフォンゾが2打点、ヘンダーソンが3安打と活躍したが、日本での知名度を考慮しての人選だろうか。

メッツは昨年ワイルドカードでディビジョンシリーズにも出場したチームなので、開幕前のこの時期ではやっぱり日本チームでは歯が立たないのであろう(と思っていたら翌日巨人にコロッと負けてしまったが)。

ところで、メッツはマスコットの「Mr.MET」を連れて来ていて、試合の合間などには西武のレオ&ライナと一緒に愛嬌をふりまいていた。ときには一塁側のカメラマン席にまで足を運んでいた。

また、三塁側ベンチ脇にはメッツのユニフォーム姿の「背番号00」のバットボーイがいた。わざわざアメリカから連れて来たのだろうかと双眼鏡で覗いてみたら日本人のようであった。さすがにバットボーイまでは連れて来なかったのだろう(と思っていたら開幕シリーズでは外国人がやっていたが)。


マスコットの「Mr.MET」

なお、この試合では鳴り物の応援が無かった。若い野球ファンは鳴り物が無いと物足りなく感じるかもしれないか、私は鳴り物のない時代(鉦・太鼓はあったが)からプロ野球を観ているので、こういう雰囲気はたいへん喜ばしく思えた。ただしバレンタイン監督は、日本式の応援をメッツナインに見せられなくて残念がっていたようだが。

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