6月24日 イースタンリーグ 巨人−ヤクルト
(四日市市霞ケ浦第一野球場)

(三重県・渡部 航)

初めて地元での観戦記を書く機会に恵まれた。地元も地元、チョー地元、家から車で15分くらいのところである。ドラゴンズ戦で無いのがちと残念ではあるが。

球場の場所、周囲の環境、アクセスなどをを説明しよう。国道23号線(別名「名四国道」)と四日市を一躍有名にしたコンビナートとの間にある霞ケ浦緑地公園内にあり、周りには第二球場、サッカー場、体育館、四日市競輪場、大阪万博のオーストラリア記念館、さらには最近出来たがJリーグさえもよべないバカみたいな四日市ドームなどがあります。

アクセスには、競輪場に広大な駐車場があるため車で行くのが一番良く、その次にJR四日市駅または近鉄四日市駅からバスに乗り競輪場前で降り徒歩、またはJR富田浜駅または近鉄霞ケ浦駅で降り徒歩約30分といったところでしょうか。

さてドラゴンズが最近、ここにオープン戦でも来なくなったため、ここでのプロ野球開催は一昨年、同じくイースタンの読売−ロッテ戦以来である。愛知のコーチン氏と待ち合わせ、チケット売り場へいってみるとやはり前回と同じく今回も読売新聞が定期購読者に外野のタダ券を大量にばらまいていたため、もうこの時点で外野は売り切れ。

てなわけで内野席を購入し、友人Y君と合流し3人でいざスタンドへ! 実は地元といいながら入場するのは初めてで、過去に母校海星高校の夏の県予選決勝を外から一瞬ちらっと見たような、見てないような薄い記憶があるだけである。

中へ入ってみると外野、内野ともほぼいっぱいで、内野ポール際の端のほうしかあいていない。「二軍やのに、なんやーこの巨人人気はー?」とぼやきつつ席につく。この日は、土曜日ということもありユニフォーム姿の小学生がたくさんきていた。

一塁側にすわってみるとちょうど正面、レフトのフェンスのむこうに道路をへだてて海になっていて、そのむこうの埋め立て地にドーンとコンビナートがそびえたっているのである。

いかにも四日市らしいながめの球場だ。今年、開場したサンフランシスコのパシフィック・ベル・パークで右翼の場外に打つと海ポチャになるように、ここでも左翼の場外に150m弾でも飛んでいけば海ポチャになりそうだ。

この球場の特徴としては、しいてあげれば内野のスタンドが高くなっていて最前列にすわっていてもブルペンの選手達を見下ろすような感じになるくらいだろうか? あと地方球場ならではの設備の悪さに遭遇した。場内放送が聞こえないのである。

おまけにスコアボードの打順ランプがないので、今誰が打席に立っているのか双眼鏡と選手名鑑を持っていないとわからない。でもよ〜く聞いてみるとどうやら放送は流れているみたいで、マイクの音量が小さいのか、向きが悪いのか、数が少ないのか、壊れているのか原因は定かでないが、ネット裏だけは聞こえているみたいであった。

さてゲームの方だが、先発はヤクルトが丹野、読売は前回ここで「20奪三振」の快投乱麻を演じた"験"をかついだかどうかはわからないが小野。今年これまで読売の二軍のゲームを2試合見ているが、2試合とも西山だったので今日は違うピッチャーで良かったと胸をなでおろす。スタンドにはテレビカメラが出ていたので、どうやらスカパーかどこかで中継されていたらしく、ご覧になった方もいると思います。

初回、ヤクルトの三木が先頭打者ホームランを放つも、読売もすぐその裏から反撃してすぐ逆転。中盤から終盤にかけてもホームラン攻勢で突き放した。ジャイアンツファンであるY君も生まれて初めて生で見るジャイアンツの白いホームのユニフォームを見て感激していたが、私はこのムンムンとした名古屋地方独特の湿気と暑さにうなだれていた。やはり屋外球場のデーゲーム観戦はせいぜいゴールデンウィークぐらいまでだなぁと痛感した。

やがて回が進むとスタンドもだんだんと空いてきたのでネット裏へと席を移動。そして読売の圧勝でゲームも終了し、ベンチ前での読売の選手達とハイタッチが終わる頃、渡辺政仁がウイニングボールをスタンドへ投げ入れようとした。私は思わず声をあげ、「あっ、Y君、ボールがくる〜」。するとY君、反応よく素早く頭上を見上げ見事にキャッチ。

どんなにがんばってもなかなか上に上がれない読売の二軍選手達の恨み、つらみが染み込んだそのボールを手にし、またまた感激! これでこのクソ暑いなか、来たかいがあったのかも? そしてゲーム後は恒例の選手見送り。しかしこれまた、両チームとも黒山の人だがり。とても近付けない。読売のバスが出たところで球場をあとにする。

今日のゲームを見て感じたことは、やはり三重の野球ファンとしては、とても悲しくなったことだ。ドラゴンズという老舗の球団が隣の愛知に本拠地を構えながら、東海4県(愛知・三重・岐阜・静岡)の中で二軍すら来ないのは三重だけである。

浜松市営球場や岐阜長良川球場のような立派な球場が無いのでしょうがないが、やはりさびしい。巨大ゲートボール場としか言いようの無い、わけのわからん四日市ドームなんかつくるより、一軍のゲームを呼べるような球場をつくるべきだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いまプロ野球ではエクスパンションも考えられないし、そうなると東海地方のプロ野球にパのチームが移転してくることも無さそうだし、そうなると東海地方のプロ野球ファンとしては、生ではドラゴンズの一・二軍を見るしかないわけだから、ファンサービスとしてもっと活動を広範囲に充実してほしいものである。

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