8月18日 日本ハム−オリックス
(東京ドーム)

(富山県・なあごSS)

今季初のBWビジター観戦は、約2年ぶりの東京ドームでのナイトゲームだった。 帰省時期だというのに、越後湯沢行きの「特急はくたか」の自由席や東京行きの「上越新幹線たにがわ」の自由席一階席も空いていて、並ばなくても座れたのには驚いた。疲れることなく思ったよりも早く上野駅に到着。  

浅草の宿泊先にチェックインをして部屋に入りTVをつけると、ちょうど高校野球の明豊対習志野戦が終盤に入ったところでスコアは6−5。まだ一点差だし、習志野高校の威勢のいい掛け声が続いた後に「習志野〜」という応援のメロディ(?)が気に入って、試合終了まで見てしまった()。結局、明豊がベスト8進出。  

胸に「GOSSIE」と大きく描かれた「五島選手Remix.Ver.Tシャツ」を着て、東京ドームに向かった。 17時少し前に到着。辺りはにぎわっていて、当日券売り場にも50人ぐらい並んでいた。 警備員の方が目の前にいるのにダフ屋が「チケット安いよ〜」と大声を張り上げているのにはえらい度胸やなあと感心した。誰も近寄っていかなかったけど。 警備員の人も「窓口では何枚でも買えま〜す」と何度も大声を張り上げていた。  

座席は1階3塁側内野指定Aの15列目で、3塁ベースが目の前に見える良い眺め。ライトのFs応援団も真正面に見えた。試合中のBWの攻撃中には仰木監督の背中も良く見えた。 ライト・レフト席はびっしり満員状態。内野席は全体の半分ぐらいの入りに見えた(新聞発表では観衆24,000人)

屋根を見上げると、2年前に来たときよりも灰色にくすんでいるように見えたのが気になった。 せめてブルーグレーに塗り替えしたら、空が見える球場にいる気分になるかもしれないなと惜しい気がした(笑)  

17時10分頃から、両チームのバッテリー発表、前日の試合のハイライト映像がオーロラビジョンに映る。 そして、スターティング・メンバー発表。久々に耳にする女性アナウンスの軽やかそうに響く声が、意外と心地よかった。

BWのスタメン紹介を聞いていたら「7番・セカンド・進藤」にびっくり。大島選手はどうしたの()〜と嘆きつつも、進藤のセカンド守備が楽しみだと気を取り直した(BWのスタメンに驚かされるのはいつもの事とはいえ・・・) 。Fsのスタメンはフルネームで紹介されていた(BWは苗字のみ)ベンチ入り選手の紹介もあって丁寧だった。

グラウンド上では、両チームの守備練習後に「親子でキャッチボール」のファンサービスが行われていた。グラウンドの上に降りられるなんてうらやましい。人工芝の上を歩く感覚はどのようなものか、いつか体験したいと思った。

この日は「鎌ヶ谷デー」。ミス&準ミス鎌ヶ谷の方々が、両チームの監督とFs・井出、BW・田口両選手に花束贈呈。  始球式の後、Fsの選手達がグラウンドに飛び出して試合が始まった。  

Fs・岩本−実松、BW・ヤーナル−日高のバッテリーが、5回まで0−0の投手戦を展開。 岩本は4回までノーヒット投球。特に2回に五島・進藤・日高を連続空振り三振で片付けた場面には、今日は手ごわいぞと覚悟した。

5回に入り、五島のレフト前へとするどく飛んでいきそうなライナーを、ショート・奈良原が高く飛び上がってシングルキャッチ! ナイスプレーに場内がざわめいた。私も思わず「上手い!」と身震いした。しかし、続く進藤がレフト前へのするどいライナーでチーム初安打。レフト・原田政がカバーもたつき二塁に進ませてしまう。 BW打線につかまりかけるも何とか後続を断ち、無失点で切り抜けた。

一方のヤーナルは初回からボール先行のハラハラさせる投球。2アウト1,2塁で5番・井出の右中間への打球に「あっ、先制される!」とヒヤリとしていたら、中堅・谷がランニングキャッチ! ベンチへ戻ってくる選手達に大いに拍手を贈った。

2回も走者を出すも何とか切り抜ける。3回には奈良原に右安打され、チーム初安打を許すも後続を断つ。4回2アウト一塁で9番・森本との対決中に突然ヤーナルがマウンド上から転がり落ち、通訳やトレーナの方々が駆け寄ってきてベンチの中に引っ込み、しばらく中断。

投手交代のアナウンスもなく、何があったのか分からないうちにヤーナルが戻ってきて試合再開。結局森本を空振り三振に片付けたが、「ヤーナルは反抗でもしていたのか?」と思いたくなるような出来事だった。この時に右足首を捻挫していたらしいと、翌日のスポーツ新聞記事で知る。

5回も走者出すも無失点。それにしても、Fs攻撃中は場内音がかなり響く。屋根にトランペットなどの音が反響するからだろうか??    Fs名物「Y.M.C.A.」は観客席もグラウンド上もノリノリで、重苦しい試合展開を吹き飛ばすようなお祭りさわぎ。 ファイティーくんはかわいいし、グラウンド整備の人たちまでトンボを持ち上げて揺らすのが楽しそうに見えて、いつまでも眺めていたいと思うひとときだった。

続いてオーロラビジョンには「20世紀の記憶」と題して、岩本投手2年連続開幕投手完封勝利の映像が紹介されていた。

6回に入り、Fsは岩本続投。この回先頭の谷は気合みなぎっているように見えて、初球からフルスィングで一回転。2−2後に三塁方向へ打ち、三塁・片岡が追いついて送球するも谷の足が速くて内野安打。田口の投犠、葛城の二ゴの間に三塁へ。そして、ビティエロがレフトへ大飛球、思わず「入れぇー!」と叫んだらホーーームラン!BW2点先制。谷、ビティエロはダイヤモンドを素早く駆け抜けてホームイン。一気にスカッとした一瞬だった。

6回裏はヤーナルが1アウトを取った後、金子に四球を与えたところで降板(5回3分の1、無失点)。その後は山崎−嘉勢とつなぎ無失点。まだセカンド方向へ打球飛ばず、物足りなさを覚えていた。  

7回も岩本続投。五島が左安打を放ち、代走五十嵐登場。進藤一犠、日高遊ゴの間に三塁へ。塩崎が粘って持ち味の四球出塁で2アウト1,3塁にした後、谷がセンター方向のフェンス直撃2塁打で2点追加! 続く田口もライト方向へ2塁打で谷ホ−ムイン。BWはこの回3点追加して、5点リード。 この時の谷、田口の走塁がマウンドを挟んで対をなすように走る様子は絵になるようで面白かった(下図参照)。

          ホーム←←←←
           ↓       ↑
  
田口の走塁コ−ス↓       ↑谷の走塁コース
           ↓       ↑
           ↓       ↑
             →→→→二塁

岩本は6回3分の2、5失点で降板・・・。中盤まで完封ペースだっただけに、6,7回に崩れたのが痛かった。 2番手の左腕・加藤は葛城を二直で攻守交替。 7回裏は嘉勢がFsの1,2,3番を三者凡退に片付ける。この回からファーストは五十嵐。ようやく進藤の、さらりと捕るように見えるセカンドゴロさばきが見られた。

7回終了後、「鎌ヶ谷デー・ラッキープレゼント」の当選番号発表があったがかすりもせず、何もなし。 商品はA賞がふるさと産品、B賞が梨(二個入り)だったと抽選カードに書いてあった。

8回表、Fsはバッテリーごと交代。サンダース−野口がBWの4,5,6番を球速143キロの速球を主体にあっさりと三者凡退に片付けた。

8回裏から、BW4番手・戸叶登場。先頭の田中幸に振り逃げされてしまう。その後1アウト1,2塁で金子に二遊間を破る中安打を打たれ1点返されて大久保に交代。大久保は野口を左飛で2アウト、続く中村豊には右中間へタイムリーになりそうな打球を飛ばされるも進藤が外野方向へダッシュしてきてキャッチ! 見事な火消しプレーだった。

9回表は、進藤がバット折らすも投ゴロ。日高はファウルで11球粘るもライト・中村豊にフェンスぎわでジャンピングキャッチされ2アウト。塩崎は三振。

9回裏に入り小笠原は、「これが噂の(!?)豪快な空振りでヘルメット飛ばし」を見せた後に右中間へホームラン!  スコア関係なく油断ならない打者だと寒気を覚えた。大久保は後続を三者凡退に打ちとって試合終了。5−2でBWの連敗を防いだ。 ヤーナルは3勝目、大久保は8個目のセーブを挙げた。

マウンド上で歓喜の輪が出来、ハイタッチで祝う様子を見て、本当に勝てたんだなと安心した。 ヒーローは6回表に先制2ランのビティエロ。後で知った事だが投手陣への予告ホームランだったそうで、ホームインした後は室内ブルペンに行って、リリーフ投手たちに報告していたそうだ。おちゃめな人だ(笑)ドームを去る頃には22時を回っていた。JR総武線と都営地下鉄を乗り継いで浅草に戻ると夜風が強く吹き付けていた。 ファイターズが「15年ぶりの8連勝」を逃した事を知ったのは翌日の事だった・・・。

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