5月17日 近鉄−ロッテ
(大阪ドーム)

(京都府・ふさ千明)

黒装束の集団

夜勤あけ。よしたにさんが大阪ドームに来られると言う話を伺ったので何をさておいても大阪ドームへ。いや、もともと行く予定ではあったのだが。というか。実は職場の上司と見に行く話があったのだが、上司の御母堂が遊びにくると言うことでキャンセルになった。ならば一人で行くかと思っていたところによしたにさんからの連絡があったので、実に渡りに船と言うかなんというか。

その日無事に夜勤を終えた私の足下をすくうように、約2年半愛用してきた携帯電話が唐突に彼岸へ旅立った。これがないと色々と困るのでとりあえず地下鉄の乗り換え駅である京橋にてドコモショップに立ち寄る。修理には時間がかかるということで機種変更扱いにて新型を入手する。この経緯がまたアクシデント連発だったのだがあえて割愛する。

なんとか14時ごろには地下鉄に乗り、14時半には大阪ドームの中に居た。つくづく土曜ゲームの15時開始で助かった。ちなみにこの日、地下鉄の大阪ドーム前千代崎駅から大阪ドームまでの間にある広場というかコンコースで、なぜかフリーマーケットをやっており通過に往生した。

大阪ドームの抱える赤字を思うと、今日試合あるんだから考えてくれよ、などと迂闊には愚痴れない。このとき探してた本とかCDとかが並んでいたら、おそらく試合開始に間に合ってない可能性が高いので、なくて助かった。

中に入ると、買ったばかりの携帯電話でよしたにさんに連絡。外野下段席は毎度の如くかなり混んでいたのだが早めに到着したよしたにさんがいい席を取っておいて下さった。感謝。普通こういうのは地元の人間のすることなのだが…。ちょっと申し訳なく思う。

この日はビジター応援デーなので来場ポイントとバッチがもらえた。ちなみにこのとき一緒にもらえたものとして、内野自由席割引招待券があった。これ、以前職場でもらったものと全く一緒である。すなわち、ロッテーオリックス戦のもの。……?

よしたにさんと協議の結果、結論としては「そんなに困っているのかオリックス」と言うことに。現に先日GS神戸に行った際などは「また来てねキャンペーン」と称して近鉄戦の割引券もらったのだが。もしかしたら今一番集客力あると思われてますかロッテファン。確かにきょうもレフトスタンドはライトに負けない客の入り。黒装束の集団(笑)が意気軒高。

しかしいくら私でもロッテ戦以外では2時間以上かかるGS神戸までおいそれとは行くことはできない。もっと地元密着で行くしかないのではないだろうか。兵庫県南部は阪神一色なのだからいっそ北部を開拓するとか。

閑話休題。

予告先発はマリーンズが我らがブライアンことMr.腕ぐるぐる、シコースキー。バファローズは高村。高村は3/8のオープン戦で見て以来なのだが、不思議な偶然もあるものである。バファローズ戦の観戦2戦目で2戦とも高村。 スワローズの前田で同様の現象があったのだが、とにかく同じピッチャーによく当たる。

前日エースの清水直行で快勝しているので「さぁ、この勢いに乗って連勝や!」というのが強いチームのファンの発想なのだろうが、うちの場合「昨日勝っちゃったしなぁ。今日も勝つなんて都合のいい話あるわけないよなぁ」となりがちなのが悲しい。だから自然と口調も「行けよ、シコースキー!」ではなく「シコースキー、頼む!」になってしまう。そんな会話が終わる前にスタメン発表が始まった。


先攻マリーンズのスタメンは
1番ショート小坂、2番センターサブロー、3番ファースト福浦、4番DHフェルナンデス、5番サードショート、6番ライト立川、7番セカンド堀、8番キャッチャー里崎、9番レフト諸積、ピッチャーシコースキー。

後攻バファローズ
1番センター大村、2番セカンド水口、3番レフトローズ、4番サード中村、5番ライト礒部、6番DH吉岡、7番キャッチャー北川、8番ファースト星野、 9番ショート阿部真、ピッチャー高村。

マリーンズは貴重な公式戦10試合以上を費やしてようやく辿り着いた結論のオーダーであると言えよう。今年は構想狂ってのスタートだったのでこの時期にこのチーム状態ならいっそ御の字だろう。

今日は私が一番楽しみにしていた兄者初芝が不在である。去ること2日前、練習中に原井の打球をダイビングキャッチするも届かず、そのまま突っ伏してくやしがっていたところに、同じく打撃練習中の渡辺正人の打球が右ひじを直撃し、登録抹消になってしまったのである。

申し訳ないが私はこのことを知ったときに、心配するとか悔しがるとかする前に笑ってしまった。これでこそ初芝だと思ってしまった。ファン失格かもしれない。なので残念ではあるが、「これも初芝伝説を彩る一つさ」と言える分、不調でどうこうとか言うのに比べたらあきらめはついている。

バファローズの方は中村が欠場の可能性があったので、もしかするとサード吉岡が見られるかもしれないと思っていたがさすがは4番、おいそれとは休まない。というか怪我ならサード吉岡、DH中村でも良かったような気もするのであるが。吉岡は吉岡で何か不都合なコンディションをかかえて深刻なのかも知れ ない。しかしローズ一人でうちのクリーンナップトリオとほぼ同数のホームラン打っていると言うのはもはや笑うしかない。

一通りの考察が終わった頃にプレイボール。

1回表。
トップバッター小坂、毎度お馴染み打ち上げてレフトフライ。サブロー、ワンスリーからレフト前ヒット。1死1塁で福浦。「得点圏じゃないから安心です ね」とか罰当たりなこと言ってたら目のさめるようなライナーのアーチがライトスタンドにかかった。このツーランで2点先制。M2ーBu0。

大打者ホセことフェルナンデスの打球も期待を持たせたが結局センターフライ。リック・ショート、2球目を打って打球はライト線上。ぎりぎりフェアになってツーベース。2死2塁。

立川登場の場面、レフトスタンドはSANBA DE JANEIROをアカペラで歌って出迎える。その期待の立川、早打ちのライトフライでチェンジ。でも二点先制は上出来。

1回裏。
大村空振り三振。水口セカンドゴロ。ローズサードにライナー性のフライ。わずか6球でチェンジ。シコースキー、危なげ無し。

2回表。
堀の初球打ちは突き抜けるように一、二塁間を抜けて行く。無死一塁。続く里崎送りバントの構え。高村の前に転がすが、その高村すかさず捕って急ぎセカンドへ送ろうとして悪送球。ボールは外野を転々ところがる。これで無死二、三塁になった。諸積、これまた初球打ちは綺麗なセンター返し。堀に続いて里崎もホームイン。これで4ー0になった。

たった3球で2点が入ってしまったのだから、本当に野球は恐い。小坂、サブロー、福浦の上位打線が凡退して2点どまりだが、サブローの打席で諸積が盗塁を成功させるなど、いつもとは違う攻め方にレフトスタンドは歓喜ただ歓喜。

「2回表終了で4−0って、試合展開だけみたらウチが勝ってるって誰も思いませんよね」
いや、まぁ、その。

2回裏。
驚弾炸裂の横断幕がライトスタンドに広げられ、中村紀洋がバッターボックスに入る。期待の飛球はサブローのグラブにおさまってセンターフライ。礒部、ツーナッシングから強打してレフト前ヒット。吉岡レフトフライ。北川、打席に入るときのテーマがなぜか逆転イッパツマン。山本正之を聞き続けて28年になる私としては、どういう経緯なのかぜひ知りたいところである。その北川もセカンドゴロでチェンジ。

3回表。
マリーンズこの回は三者凡退。実はさっきの回も1、2、3番全滅だったので6者連続凡退。つくづく、かさにかかって攻め立てるとかしないチームである。

3回裏。
星野あっさり打ってファーストゴロ。福浦とってファーストへ、と思ったが誰もカバーに入っていない。シコースキーが慌てて向かうが星野に一歩及ばず内野安打になる。阿部真、粘る粘る。結果はセカンドゴロだったが、ナイスファイトと讃えたい。ランナーはセカンドに進んで一死二塁に変わる。

バッターはトップに戻って大村。長打警戒ぎみの内野陣の裏をかくプッシュバント。いい位置に転がるが福浦ダッシュして捕球しそのままベースを踏む。アウト。ランナー三塁に進んで犠打扱いだが今のは明らかに自分も生きようというバントだった。こういうことを仕掛けてくるから本当に大村という選手は油断ならない。

水口のゴロはサードへ。R・ショート捕球するかと思ったがわずかに追いきれず後ろへ転がる。それを小坂がまるで予想していたかのようにボールをあらかじめ追っていた。ショートのグラブを抜けた次の瞬間、小坂は捕球し、ノーステップでファーストへ送球。アウト! セーフなら一点入っていただけにこのファインプレーは大きい。

4回表。
堀がサード中村のエラーで出塁するも、里崎ショートフライ、諸積ショートゴロで併殺。チェンジ。相手のミスに付け込めない。この辺、いつも通り。

4回裏。
先頭のローズ、ファーストゴロ。中村三球勝負は空振り三振、そして礒部。その打球は小坂の守備範囲ギリギリへ。追い縋るが追いきれず打球はセンターへ抜けた。二死一塁。礒部はこれで2打席連続ヒット。しかし吉岡、146kmストレートを空振り三振。今日は礒部のヒットをいかせない。チェンジ。

5回表。
先頭の小坂、叩き付けるバッティング。勢いがあり、ゴロが高いバウンドになる。セカンド水口これに追い付くも、小坂の足が優ってセカンド内野安打。打ち上げるバッティングやめていつもこれでお願いします。ぜひ。

続くサブローの初球、小坂スチール敢行。ノーサインだったのかサブローは棒立ちで援護無し。アウト。いろんな意味でがっかりである。直後、サブローがショート内野安打。福浦初回と同じ構図で「もう一発!」といきたいところだったがファーストゴロ。3―6―3でダブルプレー。チェンジ。

5回裏。
北川の強打はライナーでレフト前ヒットかと思った打球を小坂ジャンピングキャッチ。星野の三遊間への打球はショート維持のダイビングで今度こそキャッチ。無理矢理な態勢でスローイングするとこの難しい送球を福浦がすくいあげて無事捕球。アウト。連続する美技にマリーンズファン大沸きする。今日は野手陣いつも迷惑かけている分頑張っているのか。

阿部のゴロは緩いバウンド。リック・ショートの前で弾んだが、捕まえるので精いっぱい。ファーストに間に合わず内野安打。打順トップに帰って大村の打席。その二球目を里崎が捕球できずボールは後方へ転々。里崎の反応が悪かったせいか危うくサードまで行かれそうになる。なにやってんだか。これで二死二塁。しかし大村結局ショートゴロで無事チェンジ。

6回表。
フェルナンデスレフト前ヒット。リック・ショート、初球打ちで礒部の頭上を越すツーベース。しかしランナーは三塁ストップ。ちょっともったいなかったような気もするが「ノーアウトなんだから無理する必要全くなし」と言う判断はまぁまっとうだろう。

無死二、三塁。バッター立川。立川、外野フライを狙ってか大振りの挙げ句フォークを空振り三振。まぁ、これは高村をほめたい勝負だった。高村の渾身のフォーク、良かった。続く堀もフォークで追い込まれ145kmのストレートで空振り三振! 高村、本当に素晴らしいピッチングだ。

これで二死二、三塁になってしまったため「さっきの常識的判断が悔やまれる」という話をしているさなか、里崎が叩き付けるようなバッティングでライト前に運び、これが二点タイムリーヒットとなる。6ー0。福岡ドームでの「おばぁちゃんが打たせてくれた一打」以来こういう思いきった打撃を続けているが、これぞまさにその真骨頂、白眉というべきだろう。二死一塁。

さらに諸積もライト前ヒットで続き、二死一、二塁。ことここに至ってついに高村降板。小池に代わる。今さら因縁持ち出すには時間が経ち過ぎてしまったが、やっぱり抑えられたくないピッチャーの一人。なのだが、小坂初球を打ってピッチャーゴロ。チェンジ。まぁ貴重な二点が追加されるたのでよし。

6回裏。
水口ライトフライ。「完封ペースかなぁ?」とか寝ぼけたこと言っている私の目を醒ますローズの一撃! さすがマリーンズのクリーンナップトリオと一人で張り合える男。14号ソロアーチで6ー1。

相方の中村、初球はアベックアーチ狙いのフルスイングも見事空振り。二球目もフルスイングだがファール。三球目ボールで勝負球の四球目を綺麗に弾きかえしてセンター前へ。こういうバッティングができるから見事だ。これはもう、さすがと称えるしかない。

余韻に浸る間もなく、礒部が初球うちしてライト前へ運ぶ。一死一、二塁。井上ピッチングコーチが通訳さんをつれてマウンドに。「どうせなら園川コーチが見たかったのだが」という発言は誰のものかあえて記す必要もないので省略。一死一、二塁でバッター吉岡の場面、本日初めてライトスタンドタオル踊り発動。一気に盛り上がる場内。

この勝負どころ、シコースキーのピッチングに吉岡の打棒に満場の注目が集まる。初球ボール。そこからファール、ファールのあとの四球目、ガツンと弾かれた打球はセンター方向に高く高くあがった。歓呼で迎えるバファローズファンたちの手前で失速し、センターフライ。二死一、二塁。

逆転男北川、アーチの期待を背負っての打席でも落ち着いてボールを見、ストレートのフォアボール。二死満塁。逆説的な言い方になるが、ここで北川でなくて良かった。本当に良かった。星野には悪いが。で、その星野、ライトフライでチェンジ。殊勲のシコースキーをブライアンコールで称えるレフトスタンド。しかし、反撃の狼煙はあがったような気もする。

7回表。
今年何度目かのウィラブマリーンズを歌う。マウンドには愛敬。サブロー初球打って出てセンター前ヒット。これで猛打賞。打率がどんどん上がる。またもランナー一塁で福浦。初回の再現か5回の再現か。期待半分不安半分は不安的中。サードゴロで併殺。フェルナンデスセンターフェンス直撃の ツーベース。続くショートも大村の頭上を越すタイムリーツーベースヒット。返球は良かったがフェルナンデスの走塁も良かった。立川ライトフライでチェンジ。

7回裏。
イニングの前に流れるのは『炎えろ!近鉄バファローズ』…ではなく『ドリーム&パワー』である。たまには「レトロ観戦デー」とか銘打ってやってほしい気もするのだが。オールドユニフォーム着てくると割り引きとかタダとか。

そして、ちょっと記憶があやふやなのだが、この歌のあとの風船飛ばし→拾いの合間にオールスターファン投票へのバファローズ選手への投票を呼び掛けていた。この試みはなかなかいいと思う。

閑話休題。

試合は再開し、バッターは阿部。この阿部が粘る。ファールでひたすら粘る。このイニングに来て粘られるのは結構辛い。酷使されている小林宏之温存のためにもシコースキーには長く投げてほしいのだが、この阿部への投球には明らかな疲れが見えており、次の登板のことを考えるとあまり無茶もさせられない。

結局セカンドゴロだったがこの8球は色々な意味でターニングポイントだったと思う。というのもシコースキー、大村に対してストライクが入らない。ボール、ボールで三球目に打たれたファールもボールくさかった。さらにボールときてカウントワンスリー。そして五球目、ストライクを取りに行った球を狙われた。一塁線への打球、福浦はグラブに当てるのが精いっぱいでポーンと弾いてしまうが、なんとそこには堀が居た。難しいバウンドなのに難無くさばいてファーストへ送球。

一打席目の快打といいこのプレートいい、天才復活を思わせる今日の堀のプレー。今日はつくづく、来て良かった。これで気を良くしたか、シコースキー快速球復活。水口打ち上げてライトフライ。見事。

8回表。
この回から、オールスターファン投票用紙では先発の部に名を連ねていたバーンがマウンドにあがった。ちなみに私は初見。ちょっと嬉しい。どんなピッチャーかな、と点差もあってのんびり構えていたらこれがなんと三者連続空振り三振!

バーン恐るべし。もしくはマリーンズ打撃陣が7点とって油断した(訳:やる気をなくした)のか。多分両方ではないかと推測。後日この悪癖が祟ってエラいことになるのだがそれはまた別の話。

8回裏。
そしてマリーンズもシコースキーがお役御免となり、マウンドには川井が上がる。先発不足気味なので転向説もあったのだが、これ以上中継ぎ減らすとチーム崩壊しかねないのでぜひセットアップで頑張ってほしい。

ローズ空振り三振。いいぞ、とほめると中村にセンター前ヒットを浴びる。まぁ、相手が悪いと慰めると礒部にフォアボールを与えてしまう。一死一、二 塁。バッター吉岡の場面で早くも川井交代。「ハヨヤレ」と煽られ、挙げ句に「環状線でハヨカエレ」とやられてしまう。

ピッチャー山崎健。ヤマケンにするんだったら、6点差あるんだからもうちょっと川井引っ張っても良かったと思うのだがどうだろうか実際。そしてその山崎が吉岡にタイムリーツーベース打たれてしまい、7ー2。北川にはライト前に二点タイムリーを食らい、ヤマケン炎上。7ー4。

こうなると結局小林宏之に頼らざるを得なくなる。「マリーンズに過ぎたるもの」と称される至宝両小林の一人、宏之。連投・酷使にもめげないタフネスセットアッパー。通称コバヒロ。本来なら今日は投げなくてもいいピッチャーなのだが。というか休ませてあげたいピッチャーなのだが…。

そのコバヒロ、星野をファーストフライに切って取って二死一、二塁。阿部に代打益田のコール。いつもならライトスタンドから「憲史〜」とコールされる川口が来る場面だが怪我で不在。しかし益田も十分恐い。打球はライトに。大量失点の予感におののくも、ライト立川の反応&返球が抜群! ランナーをホームには返さなかった。

二死満塁となってバッターはトップの大村。一発もあれば足もある、こういう時にやなバッターその1である。ファールを打たせてあっという間にツーナッシングになったのだが、このあとカーブはすっぽ抜けるわストレートは外れるわで気が付けばフルカウント。自動的にランナースタートなので、長打が出れば同点は必至。頼む、コバヒロ!

その右腕から放たれたボールは130kmカーブ! 決まって空振り三振! チェンジ。ホントに宏之様々。一方で翌日の先発がルーキーの神田がであり、「もし打ち込まれた時、この継投が仇にならなければいいんだが」と心配になってしまう無駄遣い継投でもあった。

9回表。
ピッチャー山本がコールされる。あとは代打の益田がそのまま入りセンター。センターの大村のところに前田が入りショートと布陣が変わる。今度はゴロで三者凡退。なんだか「もう仕事は終わった」と言わんばかりのプレーに見えてしまうのだが。

9回裏。
マウンドには両小林のうちのもう一人、球団の公式サイトでは「ゼウス」と称されるパリーグを代表するストッパー小林雅英、通称コバマサがあがる。コバマサに三点差があれば、いつもなら左うちわで試合終了を待つのだが、ここ数試合の不調っぷりを思うとさすがにそうも言ってられない。しかも相手は猛牛いてまえ打線。

先頭は粘られるといやな水口。ボール先行も最後は147kmストレートで見逃し三振。ローズには真っ向ストレート、ローズこれを芯で捉えきれずセンターフライ。中村にはフルカウントから133kmスライダーで空振り三振! 終わってみればパーフェクトリリーフ。

これで私は今シーズンのマリーンズ公式戦観戦は4勝0敗。チームがBクラスにいる現状からすれば上出来すぎる。その後、よしたにさんと梅田のお好み焼き屋「ぼてぢゅう」でお好み焼きを突きながら祝杯をあげる。食べ終わると我々はあまりお酒を嗜まないため喫茶店でダラダラと尽きることなく話しつづけた。そして別れ際の挨拶が「また来週」。

言った本人が笑ってしまうような、距離感のなさ。野球を見られる楽しみの前には、東京も千葉も神戸も大阪もないのである。きっと。


勝利投手 シコースキー 2勝1敗
セーブ  小林雅英   0勝1敗10S
敗戦投手 高村     4勝1敗

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