99年7月22日 フレッシュオールスターゲーム
(横浜スタジアム)

(東京都・むさし)

夏のクソ暑い中、ふと気が向いたので横浜へ行くことにする。渋谷から東横線に乗り終点の桜木町へ。野毛小路の「三陽」で「楊貴妃も腰抜かす」チンチン麺を食べてから関内まで歩く。ちなみに私は横浜スタジアムへ行く場合、東横線の桜木町から歩く。それは関内までの1駅分のJRの電車賃を浮かすためである。まったく貧乏症だ。

でも桜木町から横浜スタジアムまでの道は、いかにも「ヨコハマの中心地」という趣きがあって、散歩がてら歩くにはいい所だ。ちなみに「馬車道」あたりを歩いていると、いつも中村雅俊の「恋人も濡れる街角」の歌詞を思い出してしまう。

さて球場には4時半頃到着。今日のゲームは「フレッシュオールスター」である。ここのところ地方球場で開催されることが多かったが、久しぶりの本拠地球場での開催だ。また個人的にも83年に後楽園球場で見て以来16年ぶりのフレッシュオールスター観戦である(当時の名称は「ジュニアオールスター」)。

入場券は、特別指定席3000円、内野自由席2000円、外野席1000円。普段の公式戦よりは安めである。指定にするか内野自由にするか迷ったが、結局指定にした。

入場すると、入口で「コナミマガジン」という宣伝用冊子と団扇を渡された。冊子の方は不要だが(中にはこれをプログラムだと思った人もいたようで、「なんだプログラムじゃないじゃないか」と怒ってた人がいた)、団扇には出場選手名が書かれていてこちらは重宝であった。

4時45分頃には早々と先発メンバーが発表された。先発投手はウエスタン・部坂(神)、イースタン・矢野(横)と共に地元・横浜高出身である。

そして5時5分に開会式が始まった。まずは選手紹介。私は細かいことにこだわるが両軍ともホーム用のユニフォームを着ていた。そういえば昔は「ジュニアオールスター用のユニフォーム」なんてものを使っていたこともあったっけ。

そして国歌吹奏、両軍監督(ウ・岡田、イ・小川)に花束贈呈、全選手によるサインボール投げ入れが行なわれて開会式は終了。そのあとには普段のハマスタの公式戦同様、ファンによる「スピードガンコンテスト」が行われた。

さて次のアトラクションはいかにも「オールスター」らしい「ホームラン競争」。これが見たいがために早く球場に来たのだよ私は。

まずはウから。パッティング投手は鈴木(中)。何故かホームラン競争の投手役はキャッチャーが多い。

最初のバッターは相川(オ)。オープン戦では3試合連続ホームランをかっ飛ばして、実は「隠れた新人王候補」と密かに期待していたのだが、今のことろ大した活躍はしていない。ホームラン競争でもノーアーチであった。結局ウは濱中(神)2本、新井(広)1本の計3本で終る。

一方イの投手役はこれもキャッチャーの橋本(ロ)。赤田(西)1本、古木(横)2本で早くもウに並ぶ。そして最後のバッター、目下イのホームラン王・島田(日)が2本打ち5−3でイの勝ちとなった。

始球式はスポンサー企業・コナミの副社長が行なう。「コナミ」というと若い企業のイメージがあったが、投げたのは50代くらいのオッサンであった。

さてゲームは6時開始。両軍先発投手の好投で3回までは無得点。4回裏に4番島田のヒットでイがまず1点先制をした。すると5回表にウは3番濱中と4番新井の連続長短打で2点を入れ逆転。ここまでいずれもホームラン競争に出た選手が打点を挙げている。

6回表イは無死満塁から3番赤田の遊ゴロ併殺打の間に同点とする。ここでバッターは4番島田。勝越し打を打てばMVPの最有力候補である。

ここで珍プレーが出る。島田のライナー性のファールボールが1塁コーチャーズボックスの佐野コーチ(日)を直撃。佐野コーチは負傷退場となる。自軍監督の負傷に動揺したのか? 島田は二ゴロに倒れてMVPのチャンスを逃がした。

さて、もうひとつ。TVの「珍プレー特集」でおなじみの阪神ファンの「踊る長髪おじさん」が3塁側内野席に出現。最初はひとりで踊っていたが、気がつくといつのまにか子供たちが寄ってきて集団で踊っていた。ただ別にどっちのチームを応援しているというわけではないようだった。

さて試合は同点のまま8回裏を迎える。無死1塁のチャンスに地元横浜の1番古木が左中間に二塁打を打って勝ち越し点を挙げる。このままだと9回裏が無くなるので、1死をとったことろでウ最後の投手として「日本で最も160キロに近い男」デラクルーズ(近)が登板する。

この日のデラクルーズはMAX152キロであったが、5番堀田(巨)にタイムリー二塁打を打たれるなどあまりぱっとしない出来であった。球速が早いだけでは二軍といえどもプロではなかなか通用しないものなのだろうか。

結局試合は4−2でイースタンの勝利。イは実に10年ぶりの勝利で、勝利監督インタビューでも小川監督(ヤ)は「1990年代最後の年にやっと勝てた」ということを強調していた。

さて注目のMVPは決勝打を放った古木。賞金100万円をGETして地元横浜ファンの大きな歓声を浴びた。

ちなみに優秀選手賞は先発で3回無失点の部坂(神)、2安打1打点の島田(日)、1打点の新井(広)、2回無失点で勝利投手の伊藤(日)の4名であった。

なお、この日の観衆は12000人。私は20000人くらい入ると思っていたが、やや予想より少な目であった。またTV中継無しも寂しい(CSは中継有)。

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