@8月3日 セントラルリーグ公式戦広島−横浜
(呉二河球場)

(広島県・兄やん)

   
横浜
広島

 初めて見る呉でのベイスターズ戦。前売り券の買い方も問い合わせ先も分からず今日まできたが、1ヶ月以上前から、呉市に来れば前売り券が買えたらしい。しかし当日券もじゅうぶんあったとのことだったので、当日券を購入して観戦することにした。

3時より当日券販売、4時開門、6時試合開始。待ち時間が長かった!試合前はとにかく日差しが強く、とくにレフトスタンドは直射日光が照りつけていたので、暑かった。外野席はすべて芝生で、前日までの雨の影響か、蒸し暑ささえ感じた。試合開始が近づくにつれ雲がかかり、涼しくはなった。適温になったところで、待ちわびた試合がプレイボールとなった。

 1回表、横浜の攻撃。先頭打者の石井がいきなり死球出塁、続く波留がヒットで出塁。ローズの二塁打で石井と波留はホームイン。この2点が横浜の先制点となった。横浜ペースかと思ったら……1回裏、広島の攻撃。先頭打者・緒方がヒットで出塁、金本が20号2ランホームラン。同点で試合は振り出しに戻った。どうやらこの試合、乱打戦になりそうだ。また、この試合が昨年8月の福山球場みたいに0時を過ぎるほどの長時間試合になりそうな予感もした。

 その後は4回表の谷繁5号2ランホームラン、4回裏の江藤16号2ランホームラン、5回表の進藤の犠牲フライなどで点を追加、5回終了時には横7−4、横浜のリードは3点に。予想通りの乱打戦である。

 そしてここから最大の見せ場が始まった。7回表、横浜の攻撃。ローズ二塁打、駒田の四球出塁、佐伯のヒットで一気に無死満塁。大量点のチャンスだったが、進藤が三振、谷繁がセカンドフライ、そして2番手投手・横山道哉がそのまま打席に立って三振。ここで点を取らなかったのは大きかった!

 そして7回裏、広島の攻撃。これもすごかった。代打・の登場。この時点でまだ5試合目の出場、通算成績もまだ2打数1安打。その嶋がなんと!プロ入り初ホームラン!ライトスタンドが最も沸いた場面だった。横浜との点差は2点に縮まり、広島にチャンスを呼び起こしたホームランだった。波に乗った嶋は、8回表、それまでセンターを守ってた緒方をわざわざセカンドに回して、センターの守備についたのだった。

 9回表、横浜の攻撃。駒田、佐伯の連続ヒットに続き、進藤が本日2本目の犠牲フライ。1点を追加し、点差は再び3点差。谷繁が四球出塁、またもや大量点のチャンスが訪れたが、代打・中根は打ち取られ、琢朗は三振。

 その9回裏、広島の攻撃。ここでピッチャーは五十嵐。佐々木が出るかな?と思っていたので驚いたが、やっぱり佐々木に無理はさせられないのか…それとも1点差だったら佐々木だったかな…いろんな思いが頭をよぎった。江藤のヒット、代打・木村の併殺打でらくらく2アウト。ここからがこの試合最大の見せ場となる。代打・浅井の四球出塁、この日2打席目の嶋の出塁(駒田のエラー)でランナーは一、二塁。そして打席には、ここ最近ホームランを連発している緒方を迎える。一発が出れば同点……まさに、昨年8月の福山球場の再現か?と思わせる場面。ライトスタンドのヴォルテージは一気に高まった。レフトスタンドのベイファンは「がんばれ五十嵐!」心で叫んだ。結果はサードゴロ、見事にピンチを逃げ切り、乱打が続いた打撃戦は幕を閉じた。

【試合が終わったあと……】

 深夜のスポーツニュースで「佐々木 今季絶望」を知った。この日の午前中まで呉にいたらしい。ナインに挨拶をして、すぐ広島を後にしたのだとか。私が見た今日の試合は、実は佐々木抜きだったのだ……五十嵐がストッパーをやったのは、そういった事情があったのか。ここで初めて理解できた。試合中は分からなかったが、今日のこの試合、そしてこの3連戦は、ベイスターズにとって運命の3連戦でもあるんだなあ、とも思った。佐々木抜きでどう戦うのか。これからのベイスターズが、明日、明後日の試合から見えてくるかも。

 

A8月4日 セントラルリーグ公式戦 広島−横浜
(広島市民球場球場)

   
横浜
広島

 1回表、横浜の攻撃。波留がヒット、ローズ、駒田が続いて四球出塁。昨日みたいにまた先制点か?2死満塁で、チャンスに強い佐伯が登場。しかし……結果はファーストゴロ。得点はならなかった。この回に象徴されるように、この後も、両軍ともなかなか点が取れない試合展開となる。先発の河野−福盛が粘り、4回表までゼロ行進が続いた。

 そして4回裏、広島の攻撃。東出、前田、金本が連続ヒット(東出は走塁死)、江藤が四球出塁で2死満塁。ここで初スタメンのが2点先制タイムリー!昨日と同じく、嶋が大事な得点を叩きこんだ。

 しかし、5回表に進藤7号ソロホームラン、6回表にローズ28号ソロホームラン、7回表に谷繁が、2試合連続となる6号ソロホームランを放ち逆転。この中でも進藤のホームランは美しかった。「レフトフライかな?」「フェンスに当たってヒットになれば……」てな感じで、打球はそれほど高くなかったので、ホームランになるとは思わなかった。いぶし銀の進藤らしいホームランだった。

 とはいえ、まだ1点差。見せ場は8回裏に訪れた。広島の攻撃。2アウトのあと東出、前田が揃ってヒットで、打席には4番金本。一発も警戒されるし、タイムリーでも同点のピンチ……結果はサードライナー。横浜2番手・矢野、3番手・森中は併せて2イニング(7〜8回)を無失点で切り抜けた。

 そして9回表。進藤がヒット、谷繁の二塁打、琢朗の四球出塁、波留のヒット……これに広島2番手の玉木重の暴投も手伝って、一気に3点奪取、点差は4点に広がった。結果的にはこれで勝負ありだった。9回裏、今日のストッパーに選ばれた島田が2安打を許しつつ無失点に抑え、ベイスターズの勝利を決めたのだった。

 

B8月5日 セントラルリーグ公式戦 広島−横浜
(広島市民球場球場)

   
横浜
広島

 2回表の石井の4号2ランホームラン。6回表の広島の2つのエラーに伴う1得点。残塁の多さが気になったが、広島の反撃がなかったことも手伝って、7回表終了時点で横3−0広。横浜がこのまま逃げ切るのか……そう思っていた。(レフト席から「雨がひどいし、(5回終了して)試合が成立してるんだから、終わろうぜ〜」という声も聞かれた)。しかし、最大の見せ場はここからだった。

 7回裏、広島の攻撃。先頭打者・江藤のセンター前ヒットに始まって、嶋、代打・野村の送りバント同然の内野ゴロで江藤は三塁に進塁。続く代打・浅井の内野安打で江藤がホームイン、さらに続く代打・ディアスの二塁打で浅井がホームイン。横浜のリードは一気に1点に縮まった。さらに只今絶好調の緒方が四球出塁、ここで同じく好調な東出が登場、あわや同点か!しかし結果はショートライナー、先発・三浦はピンチを逃げ切り、勝利投手の権利を得たまま、リリーフにつなぐことになる。

 8回表、先頭打者・石井の5号ソロホームランで、リードを2点に広げた(このホームランが、あとで考えたら重要な意味を持つことに気づく)そして8回裏。2番手・横山道哉が、1アウトのあと、金本から21号ソロホームラン……リードは再び1点に。続く江藤が四球出塁、また同点のチャンスか?しかし、そのあとの嶋、瀬戸をともにショートゴロで打ち取り、1点差を守りきって最終回へ。

 9回裏、”ピッチャー矢野”のコール。「頑張れ、矢野〜」「矢野、お前しかいない!」レフトスタンドからの声援を背に、らくらく2アウト。続く打席には緒方。一発が出れば同点の場面……固唾を飲んでマウンド上の矢野と打席に立つ緒方を見守っていた。そして打ち取った……と思いきや、石井のエラーで出塁!そして投手の打順、代打・町田が。一発ならば逆転サヨナラ、タイムリーでも同点といった横浜にとってイヤな場面だった。どう転がってもおかしくない…そんな展開の中、見事セカンドフライに打ち取り、ゲームセット。今日も見応えある試合展開だった。

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